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― セッション終了 ― 



ニャン

― ホームズ

(赤川次郎 『三毛猫ホームズの推理』)



西谷「狂った人も生還していいんですか?」

「もちろんいいですよ。そのまま精神病院に直送してもらえますが(笑)」

山形「一応、庵は指名手配になっているわけだ?」

琴音「なんで?」

「どうでしょうね」(その後、犯人は晶だと無線連絡していますしね)

琴音「証拠がないからねぇ、でもね」

美崎「でっちあげることはできますね」

山形「私がね」

美崎「やな警官だなぁ(笑)」

「というわけで、この事件を生き残った方々ですが、最後まで積極的に《神》と戦った四人――三人ですね(笑)、全員1D10正気度を回復していいです。逃げたおふたかたは1D6回復していいですよ」

(コロコロ……)

相原「10。82まで増えます」

「それと、発狂した人は<クトゥルフ神話>が05%増えます」

西谷「05%増える。ということは正気度の上限は94」

「そしてですね、耐久力、MP等は回復していいです」

相原「実は1MPしか減ってない(笑)」

「チェックしてある技能(シナリオ中役立った技能)の成長をおこなってください。ひとつずつ1D100ロールしていって、技能チェックに失敗したら1D10%増えます。成功すると増えません。高い技能ほど成長しづらいということです」


(コロコロ……ひとり抜かして(笑)成長作業をおこなう面々)


美崎「ひとりだけそういう作業がないってのは、寂しいですね(笑)」

山形「また死んだから(笑)。でも、おいしいじゃないですか」

「相原さん、ついつい忘れがちですが、下の欄の<拳/パンチ>の成長も忘れないでくださいね」

相原「ああ、そっかそっか(笑)。――《神》に拳をかましたなどという、なかなか珍しい体験をしてしまった(笑)」

「なかなか珍しいですよ。まあ、その拳に強力なマジックアイテムが握られていたのは秘密ですけど(笑)」

相原「あ、ちなみにそれは持ち帰りますから」

美崎「あれ? 填め込んだんじゃあ?」

「穴は他にもありますけどね(笑)。まあ、つまり、《神》は地下と礼拝堂でしか招来できないということですね。両方の穴を埋めれば一時凌ぎにはなるでしょう。あとは呼べる人がなければ」

淀川「広くなっちゃえばいいんじゃないですか? 場所が」

「ええ。あれ以上広くなったり、ある程度狭くなっても大丈夫かな」

淀川「呼んだ瞬間にドアが開いてたら、もう意味ないんですか?」

「まだ床全体に触手がいる状態のときに開けられたら、和が乱れちゃいますね」

淀川「ああ。じゃあ、ひとつになったあとに開いたら?」

「あんまり意味ないですね(笑)」

山形「逃げられただけっていう(笑)」

「――さて成長が終わった方は、今回が初めての神話事件という方は<クトゥルフ神話>が05%増えます。つまり発狂した西谷さんは、合計10%になるわけですね。二度目以降の方(琴音)、01%だけ増えます」


(各自、技能値の書き換え)


「というわけで、長々とおつきあいいただいてしまって――。ありがとうございました」

<一同>「お疲れ様でした〜」

―― 『神の子らの密室』 了

(プレイ時間:410分)

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あとがき

 長いよ! というお怒りはごもっとも。この長さに一番堪えているのは何を隠そうこの僕ですのでご安心を。テストプレイは三時間ちょっとで終わったこのシナリオ、アミゼミ研究発表時は、プレイヤーが多かったこともあり、その二倍以上の時間がかかってしまいました。

 当然のことながら、リプレイ執筆もそれなりに時間がかかってしまったわけで、確実に僕の健康は蝕まれています。こんなことを書くとまるで修羅場自慢のようですが、自慢です。いえ違います。

 さて今回は、見てのとおり「ミステリ風」です。「ミステリ」ではございませんのであしからず。ミステリのパロディーというのが正確なところでしょうか。「アンチミステリ」です(笑)。

 クトゥルー神話に「密室」を出すとなると、十人中九人の方がティンダロスの猟犬を思い浮かべることでしょう(残りのひとりはゾス=オムモグ。嘘)。ですので、ここはちょいと毛色の違った「神話的密室」をこさえてみました。神話的と言っても、ロイガーが触手の集合体であり社会性がどうたらこうたらいうのは僕の創作ですので、あまり神話に忠実とは言えないでしょう。でもコズミックホラー独特の空気は出せているのではないかと自負しております。無理にでも自負してます。そうでもしないとやってられません。

 このシナリオ、PCが何もしなくても話が進むという、まことに「なんちゃって」なストーリーですが、今回お集まりの方々は色々と想像を巡らせ、深い洞察によって作品の深奥を抉ってくださったようで、全く設定にない深読み(考え過ぎとも言う。失礼)をしてくださり、そのせいで長引きこちらとしてもなかなかいい刺激を受け、勉強になりました。ありがとうございます。いや、本当に。これに懲りず、また遊んでください。

 では、ごきげんよう。あなたにナイアルラトホテップの加護を――。

 なお、これが僕の最後の作品となります。あしからず。

―― 2001/4/1 Trapezohedron.



 【影響を受けた作品】

 『サンドウィン館の怪』(『クトゥルー 3』収録)オーガスト・ダーレス著/後藤敏夫訳(青心社)

 『翼ある闇』麻耶雄嵩著(講談社ノベルス)

 『霧越邸殺人事件』綾辻行人著(新潮社)

 (――その他、これまでに目を通した"密室もの"ミステリ全て)

 映画『ガメラ2 レギオン襲来』金子修介監督/伊藤和典脚本(アミューズソフト)



 【オマケ】

 ロイガー【】のデータです。――宜しかったらどうぞ。


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 そういえば、『ナコト写本』は結局、焼却されていないような……。
 鷹見琴音め。