Opening Act. 1 Act. 2 Act. 3 Act. 4 Act. 5 Act. 6 Act. 7 Act. 8 Act. 9 Act. 10 Ending
Act.6 SIGHT
ネットを信じよ
ケーブルに神はいる
幾多のクローンにより
増殖を繰り返す
失われない証明を我に与える
そのとき人は光を超越する
ネットを信じよ
Monday・23・Jan・200x 07:00am
鳴兎門大学 部室棟
K「では、Act.6 SIGHT」
神保「サイト――やべ、二重の意味だ、これ」
K「おっ、よくダブルミーニングに気づきましたね(笑)。それはさておき――」
(学生たちは、まだ暗号パズルが解けずに悩んでいました。以降しばらく、パズルが解けずに懊悩する人たちの様子が続きます。あしからず。酔狂な方は、実際に2枚の紙――“文章”【■】と“迷路”【■】――を印刷してお試しいただくと、たいしたことないパズルでガッカリすること請け合いです)
K「えーと、それでは、さっきの謎の人物の言葉を思い出しましょう。
――「『それでは、パスワードの鍵をお渡ししましょう。それと、重要な手がかりも。いいですか、よく聞いてください。――鬼は四つ辻に現れます。四つ辻の文字をすべて拾ってください。――それと、真実はいつも表に晒されているとは限りません』」安原「表に晒されているとは限らない……?」
神保「表とか裏に続くような意味の言葉って、なんだろう」
山形「ああ、はい、はい、はい、はい」
(山形さんも参加。何かひらめいたようです)
山形「(四つ辻の文字をすべて拾ってから、1文字分、縦や横にずらして、新たに四つ辻に入った文字を拾っていってみる)」
(再度、プレイ風景はこちら→【■】)
安原「あ、四つ辻の字を“すべて”か。糞、そういうことか、畜生。四つ辻の真ん中じゃないです。辻の全部だ」
神保「あーあーあーあ」
安原「糞、そういうことか」
山形「隠れているものも、ずらして全部出してください」
神保「要するに、ここで四つ辻にロックオンできる文字を全部ピックアップしてみるしかないわけだ」
山形「端から全部やっていきましょうか」
(さっそく文字を拾ってノートにメモしてみる一同)
安原「ん? ちょっと待ってください。そうじゃなさそう」
山形「表に晒されてるとは限らないってことは、文章に迷路載せただけで全部じゃないから。ずらしていったときに現れる文字もそうだから」
安原「そうなんでしょうか?」
神保「でも、そうすると――全行拾っていくの?」
山形「うん、全行。隠れてる可能性あるやつ」
神保「そうすると、1文字ずつ追っていって、結局全部の文字を拾うことと変わんなくなっちゃうんじゃないですか?」
安原「複雑すぎる」
神保「うん、それちょっと、情報量が多すぎて、パスワードにならないような気がするなあ」
山形「だから、端だけを合わせたら? 2枚の紙の大きさが違うから、4つの角だけをそれぞれ合わせていったら。そうすれば、表にあるとは限らないっていう言葉どおりになる」
神保「でも、『パスワードを忘れた方は』って、この文章が出てきて、で、迷路の赤文字が書いてあるほうが表だとするならば、重ねた時点で『表に晒されるとは限らない』の意味が、こういうことかって判りそうな気もするんだけど、そうじゃないってことか」
山形「――と、私は見た。ので、拾ってみたら? って言ってるの」
神保「とりあえず――」
安原「じゃ、そうしてみましょうか」
K「暗号解読は、部室に戻ってやってるんですか?」
安原「そうですね。どこかしら、安全な場所に戻ってからじゃないと」
K「では、朝早くに大学が開く時間になってから、部室に3人でこもって」
安原「はい」
K「講義は休んで」
神保「そうですね」
K「では、この謎が解けるかとけないかで、シナリオの分岐がありますので(笑)」
神保「おおっ!?」
安原「たぶん、これだけじゃないはず。間違いのような気がする」
山形「それだけじゃ足りないないんだよ」
安原「このままじゃ絶対、意味が通らない。――でも、辻の字を拾うのって、通路が十字になっているところを全部拾うってことなんじゃないかな、って思ったんですけど」
神保「パスワードってことは、単純に、あのサイトに打ちこんで、なにがしかの情報を得るための鍵になるものだから――」
山形「これって、きちんと合わないんじゃない? 文字数に。この2枚って。縦も横も。だから、ずらさないと絶対出てこないよ」
安原「ああ、確かに。左下が合わなくなるんですよね」
(確かに、文章の縦横にそのまま迷路を載せても、かっちりと合わさるわけではありません。迷路左下に伸びる通路が何も文字を拾わず、据わりが悪いのです)
安原「――ん? 待った。ちょっと待ってください。……こうすれば合うんじゃないでしょうか?(迷路を裏返してみる→【■】)」
神保「さっきそれやりかけたけど、何もピンと来なかったんだけど――あ、あれか! 文章の文字がピッタリ、迷路の上限と下限と合うってことか!」
安原「ピッタリ合うんです! 表だと、左下が突き抜けているじゃないですか。でも、これを裏にすれば、『シラミネキリト』の『リ』に合うんですよ」
神保「来たっ!」
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神保「ピックアップ、ピックアップ。まずは左上から――ひらがなの『き』ね」
安原「き、を、よ、り、べ」
神保「霧を呼べ!」
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安原「『霧を呼べ』か! これか!」
神保「これがたぶん、パスワードなんじゃないのかな」
安原「ははーん。にゃるほど」
神保「『きをりべよ』になってるけど、これは要するに、並べ替えろってことで。――ひっくり返すだけだって、気がつかなかったですねー」
安原「これかにゃ? これが正解かにゃ?」
K「にゃ?」
安原「というわけで、さっそく思いついた端から入れてみます」
K「例のサイトですね? まだ残ってますよ」
神保「あー、よかった。謎が解かれるまで待ってくれていたかのように残っていた」
安原「『霧を呼べ』って入れてみます」
K「はい、Enter。――アクセスしてます」
安原「おっしゃあ! 来た来た、来ました!」
K「出ました!」
(※クリックすると別画面で拡大表示)
神保「うわー(笑)。うわー、なんだこりゃー(笑)」
安原「意味判んねー(笑)」
山形「結社(笑)」
神保「匣庭、楽園、得物、聖典、霧人……」
安原「はあ? なんだこりゃ?」
山形「上から見ていきましょー!」
K「クリックできるのは、右の6つですね」
神保「“P”の丸の中にポインタを持っていくと指マークに変わるとか、そういうことはない?」
K「ないです(笑)」
安原「じゃあ、一番上から見ていきましょう。――結社」
K「はい」
(※クリックすると別画面で拡大表示)
神保「(ひと通り音読してみる)」
安原「……ひとりだけ、弾に当たらないやつがいるんだ」
神保「いるってことなんだ」
山形「さあ解いてください、って感じなんだ」
安原「ですねえ」
神保「でも、答を入れる入力フォームみたいなものは、ないですよね。ここに問題があるだけですよね」
K「そうですね。入力欄は特にないです」
安原「単純に、これは解いておいたほうが身のためだぜ、みたいな話なんですかね」
神保「それはそうでしょう、もう。プレイヤー的にもキャラクター的にも(笑)」
安原「よーし。そりゃあ、もう。あーっ、糞、メモ帳メモ帳――」
神保「いらない紙、いらない紙――」
山形「(笑)描くんだ! A、B、C、D、Eの位置をちゃんと描くんだ!(笑)」
安原「えーと、Aは、Bに、向けていて……(メモ用紙に各アルファベットと、銃口の向きを示す矢印を描いていく)」
山形「五角形をまず描いて――」
安原「ああ、そうですね。……BはCにもDにも銃口を向けないんだから、向けるとすればAかEですよね。あるいは2丁持っているから、どちらにも向けるか」
神保「矢印はきっと、こっちに向くはずだ……」
(またしばらく、パズルを解く様子が続きます。あしからず。適当に読み飛ばしていただいても大丈夫っす(笑)。お暇でしたら解いてみてください。多湖輝『頭の体操』より簡単です)
安原「判っている順に行きましょうか」
神保「CはEに銃口を向けられるんだから――」
安原「EはCに銃口を向けていることになるわけですよね」
神保「で、DはEから向けられないから、ここに矢印は発生しない。BとCは同じ者に銃口を向けているんだから、CはAかEに銃口を向けているんですよね」
安原「そうですよね。AかEのどちらかですね。Bもそうだと思います。CにもDにも銃口を向けない、だから、AかE」
神保「そう、それはすでに判明してるんです」
安原「Cは3人から銃口を向けられるんですから、Cに銃口を向けてるやつは、残りふたり、E以外に存在する」
神保「AとDですよ、そしたら」
安原「なるほど――」
山形「この人はこの人に向けないっていう方向も描いといたら? ×で」
神保「あ、今思ったんだけど、AはBに銃口を向けるけど、B以外にも銃口を向けてるんだとすると、判んないよね」
安原「向けない矢印も描いていきましょう」
(どんどん図が複雑化していきます)
山形「あ、Dが生き残るじゃん!」
安原「あ、確かに。BとCは同じ者に銃口を向ける――あ、でも、CがDを狙わないとは限らない」
神保「あと、EがCにもDにも銃口を向けないってことで――」
安原「Cは誰かに銃口を向けるんですよね」
神保「最後に判明すればいいわけでしょ? 互いに銃口を向け合うのはひと組になってて――」
(なんか、混乱してきて図を最初から描き直したりしています)
神保「Cが3人から向けられていて、ひとりはもうはっきりしているわけですよね」
安原「――消去法で行けば、もっと簡単なのでは? まず、AはBに銃口を向けてるんですから、Bは確実に死にますよね。で、CはEから銃口を向けられるので、Cは確実に死にます。――あ、でも、そこで止まっちゃうのか、糞」
神保「でもとりあえず、このふたりは、この段階で死にますよね」
安原「でも、それとは別に、銃口を向ける向けないっていうのがあるから――」
神保「ふたり、2丁持ってるやつがいますからね……あ、ちょっと待てよ、BとCが同じ者に銃口を向けるっていうのは――」
安原「あー、判んねえー。畜生、こういうの苦手なんだよなあ」
(どんどん混乱していっているようです。皆で相談するより、ひとりで集中して考えたほうが早いかもしれませんね)
山形「プレイヤーの〈アイデア〉ロールが必要だ(笑)」
K「これはキャラクターの〈アイデア〉は関係ないですね」
安原「プレイヤーのINTが低いです」
山形「よかった、刑事パートで(笑)。こんな問題、山形に突きつけられたら、えーい、面倒臭い! バン! バン! ってなってる(笑)」
(さらに図を描き直してます)
安原「BとCは同じ者に銃口を向けるってことは――」
神保「AかEを狙ってるんじゃないですか?」
安原「そうですね。そうすると、矢印はこうなる――」
山形「だから、答えはDじゃん」
安原「やはりDですかね。Cは3人から向けられてますしね」
神保「絶対に死ぬのはCなわけで。で、2丁持ってる可能性があるやつがいて、ここではっきりするのは、Aがまず2丁持ってると。で、あとひとり2丁持ってるやつがどこかにいるはずなんですね。そうなってくると、やっぱりBが2丁持っていて、AとEを狙ってるんじゃないのかな」
安原「あるいはEがCとBを狙ってるのかもしれません」
神保「そうか、Cが狙ってるのが描かれてないもんね、まだ」
安原「Eが誰を狙っているのか。EがC以外を狙っている可能性については、特に書かれてない。――2丁持っているやつがふたりいて、突きつけ合っているのはひと組しかないから――」
神保「ということは、突きつけ合っているのは、ここかここしかないんじゃないですか?」
山形「だからDが死なないよ。BがEを必然的に狙うじゃん。BがEを狙わなかったら、Eが死なないから」
安原「なるほどなるほど、確かに」
山形「だからDが生き残る。オッケー」
神保「(慎重に図を確認する)」
安原「――でも、このままだとAが生き残っちゃいます。AはBとCを撃って、誰にも撃たれないから、Aも生き残ることになる」
神保「2丁持ってるのが、Cなんじゃないですか?」
安原「え? CがAを狙ってれば、BもAを狙いますよ」
神保「でも、両方一緒ってわけじゃないじゃないですか。2丁持ってるやつのどっちかが狙ってるのと同じ者を狙っていれば、この条件は成立するわけだから」
安原「ああ、そうか。――ん? もう一度、整理しましょうか」
神保「えーと、これがこうなって、こうなって……」
安原「…………」
神保「…………」
(またまた描き直し。こんなにかかるとは思わなかった……)
山形「(銃の手入れをしながら)解けたー?(笑)」
神保「まだまだ(笑)」
山形「この録音、あとで聞いたら、こうか? そうか? いや違う、っていうのが延々続きそうな(笑)」
(そうです)
安原「……やっぱりDで正解かもしれない」
神保「うーん、ただ、完璧じゃないと意味がないです。……唯一生き残るのがひとり、というのがはっきりしてるから、2丁持ってるのは――」
(どうも、完璧な相関図を作ることに、こだわりすぎてしまっているようです。ようは、生き残りを特定すればいいわけですので)
神保「――はい、これで死にますね。AがBをまず殺し、BはEを殺し、EはAを殺す。CはBと同じ相手を狙っている。それからCはAに殺される。それで、EがCないしBに殺される。絶対に殺されないのは、Dですね」
山形「だから、そう言ってるじゃん(笑)」
神保「その確認を取りたかったんです」
安原「そうですね」
神保「これで間違いない。Dが生き残る。
――じゃ、“結社”が終わった(笑)」安原「次、“匣庭”〜(なぜかドラえもんの真似で)」
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安原「げべえっ!」
神保「うわーっ!」
(また面倒なパズルか何かだと思われた模様)
神保「LIVEぅ!?」
K「ライブ映像のようで、しばらく経つとパッと画面が切り替わって、赤いのが増えたり青いのが減ったり移動したり」
安原「ライフゲーム?」
山形「感染した人たち?」
安原「ははーん、なるほどー、そうか、そんなことをしているわけですね」
神保「ありうるかもしれないな。でも、攻撃をしないが繁殖力大っていうのが意味が不明だな――」
安原「――殺人鬼と殺人鬼に反撃する一般人と、殺人鬼に反撃しなくて増える一般人――どれもがそれぞれに増殖する可能性が」
神保「繁殖力は、単純に攻撃するとか反撃するとかに直接絡まないから、これは、こういうものなのかもしれないな。今は解く材料ないもん。これでどういう答えを出せっていうか、これがなんの問題になっているのか判らんし」
安原「活動模擬試行なのか――じゃあ、よく判らないので、次の“楽園”とはなんでしょう?」
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K「特に音はしないのですが、非常にノイズの多い映像が流れています。あまりにノイズが酷くてよく判らないのですが、時折見えるのは、薄暗く殺風景な、おそらくコンクリート打ちっ放しの室内のようです。――ひとりの人物が、椅子に座っている様子が判ります」
安原「はあ」
K「で、座っている上に、スーパーの紙袋を頭に被っています」
安原「うーわ」
山形「あ、出た! どこかで見た映像(笑)」
K「その人は、体型からして、どうやら女性のようです」
神保「やばいよ」
山形「なんか、赤いテープを貼りだしたりして(笑)」
安原「『回路』(笑)」
K「背景の壁ですけれども、あれ? ちょっと一瞬見えたような気がしたのですが、無数の人の手形がついている」
安原「はあ? キモッ! ――ていうか、恐い」
K「そんなに大きい手形ではないように見えました」
安原「子供――?」
K「で、その彼女ですけれど、特に拘束されている様子はない」
安原「ただたんに座っているだけ?」
K「背筋を伸ばし脚を揃えて腰かけています。じゃあ、〈目星〉と〈アイデア〉の両方を振ってください」
安原「同時ですか? 1個ずつ?」
K「1個ずつ。で、両方に成功してください」
(1度だけロールし、2つの技能のうち低いほうに成功すればOK、という判定方法もあるみたい)
神保「まず〈目星〉。(コロコロ……)ああーっ、失敗」
安原「(コロコロ……)目星せない。(コロコロ……)アイデらない。おしまいです」
神保「(コロコロ……)〈アイデア〉は成功しました」
K「〈アイデア〉のみに成功したということでしたら、そうですねえ――」
神保「やばい、ということだけが判って、でも手がかりが判んない、ってことかな」
K「よく判らんですね。――で、さらにしつこく見続けているとですね、その彼女の手前に、新たな人影がフッと現れます」
安原「はあ」
K「現れた瞬間、ノイズが酷くなって、それ以上は何も映らなくなってしまいました」
安原「はあ。なんだこれ?」
K「さらに〈目星〉を振ってください」
安原「(コロコロ……)00です……。今日2回も00出やがった(笑)」
神保「(コロコロ……)あ、成功した!」
K「その人影は、手にある道具を持っていました。――大きなノコギリを」
神保「こらあーっ」
安原「LIVEってことは、実際にそんなことがおこなわれてい――まさか!?」
神保「逆探できないのかな、このIP」
安原「あー、なんか、そういう行動が取れないか、今考えてるんですが。〈コンピューター〉技能使って、できませんかね?」
K「そうですねえ――では、〈コンピューター〉の半分で振ってください」
安原「切り上げで43ですね。(コロコロ……)22。成功です」
K「そうしましたら、色々やって、相手のIPアドレスとかって判るんですかね」
(どれくらい難しい/簡単かって、よく知らないもので)
神保「欲を言えばですね、この短時間で何ができるとかいうこと抜きにして、IPが判ったことによって、そのIPを所有しているコンピュータなり映像源のある場所が判れば」
安原「契約主を特定できれば。――でも、偽名かもしれないしな。それ以上はたどれないと思います」
K「そもそも〈コンピューター〉のスキル、何パーセントでしたっけ?」
安原「85です」
K「相当なプロフェッショナルですね(笑)」
安原「でも発想はないです」
神保「発想はしているじゃないか!」
安原「機械的にやるだけ」
K「では、正確な場所までは判りませんが、IPからして、プロバイダはnaunetだな、ということと、最寄りのNTT基地局などが判りますね」
神保「NTTあったな、鳴兎子支局」
安原「市内のどこかからか。それ以上はつかめないな、となってしまうわけですね」
神保「それ以上つかむためには、あと何が判ればいいんだ?」
安原「契約者の名前とか。でもそれが嘘だったら、それっきりだし」
神保「畜生、ここからじゃ駄目か。じゃあ、オタオタしながら今度は“得物”を見てみたい」
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神保「トカレ〜フ」
安原「これのことかなあ(手に入れた銃を見ながら)」
神保「見覚え超あり」
山形「それで殺し合え、って感じの」
安原「5人で、集まって、人殺しを、しろと?」
山形「さあ、殺し合いをしましょう(笑)」
安原「それはちょっと違うような(笑)」
神保「まあいいや、これはすでに手に入れた。
――“聖典”っていうのは、ひょっとして、さっきの散文詩が出てくるのかな? 一応クリック」
(※クリックすると別画面で拡大表示)
安原「――暗号を解いた今、これはすでに手に入っていることになりますよね。ということは、やはり、これ以上のものが存在するということを言いたいんでしょうなあ」
神保「最後、この“霧人”ですね。やっぱり」
安原「キリトって、だーれ?」
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神保「(ひと通り音読してみる)――プロフィール、アホか(笑)」
安原「不明不明不明……白白白!」
神保「シラミネキリト語録――
殺 れ。……振り仮名が振ってある」安原「なんだこれ、ヤクザ映画好きか?」
K「以上」
安原「訳が判らん。意味不明」
神保「でも少なくともこうやってIPがあって、契約し続けてるってことは、手を廻せば――幽霊でもなんでもなくて、どこかでこの機械を動かしてるやつがいるはずなんだよね」
安原「やはり、どこかの手がかりって――(“結社”の地図を指しながら)――、これだと思うんですよね」
神保「“月と手袋”か。NTT基地局も近くにあるよね」
安原「ふんふん」
神保「ここの場所には何があるのかな、実際には」
安原「本結社の秘密基地じゃないんですかね」
神保「詳しい鳴兎子の地図、今、web上で開けたりする?」
安原「開いてみます。なんか、こう、地図帳@naunetみたいなの」
神保「何万分の一から、何百分の一までズームインするやつ」
K「そういう地図には載っていないと思いますけど――」
神保「でも、このへんの場所に、たとえば、何ビルがあるとか、空き地になっているとか」
安原「番地だけでも」
神保「この一角の番地だけでも判るよね」
安原「そこへ訪ねていくことは難しくないような気がします」
K「その程度なら判りますよ」
安原「じゃ、番地をメモります。――ここに行ってみるしかないよ」
神保「よし、もう、今から行くぞ」
K「――と、部室のパソコンを使って閲覧していると……気づいたら、ミツバ君がいません(笑)」
安原「は?」
K「なーんか、こっそり出ていったような感じですね」
山形「向かったんだ」
神保「それは、つい今しがた、よし、このIPから住所が、とか言ってるときに、もういなくなってたのかな」
山形「たぶん、その地図が出たときに行ったんじゃない?」
安原「ふたりで、なんだろうねーこれってさー、なんて見ている間に、どっか行っちゃったのかもしれねーや」
神保「あ、その可能性もあるのか」
K「トイレに立ったと思ったら、いつまで経っても戻ってこない状態」
神保「あー、そうか。パズルを解いてる間に行っちゃったんだ(笑)」
安原「糞!」
(実際は、LIVE映像を観たあとですが。座っている女性が誰なのか判ったのかもしれません)
神保「――しょうがねえ。やっぱり追いかけるしかないでしょ。あ、それで、今、気がついたんだけど、夜中に公園に行ってみるっていう連絡をランちゃんのお袋さんにしておいたけど、その顛末はさすがに言えないから、悪戯でした、という連絡はしておく――べきなのかな?」
安原「これからします」
神保「これから連絡して、ついでにちょっと、今度、藁をもすがる思いで、もう一箇所気になる場所があるんで、この番地に今から行ってみます、と言っておきます」
K「はい、伝えておきました」
神保「お袋さんが危ないからやめなさいって言っても、いや行きますって、行っちゃいます」
K「それでこそ男です」
神保「(笑)」
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