※この生物は、武江那瑠緒さま製作の、オリジナル・クリーチャーです。
 あまりにも有名な日本古来の“怪物”「土蜘蛛」が、手堅く神話風にアレンジされています。


TSUCHIGUMOS:土蜘蛛、下級の独立種族

「其のひととなり、身短くして手足長し、侏儒(ひきひと)と相類す」

―  『日本書紀』


 ◆日本の伝説や民話にたびたび登場するこの種族は、矮小な胴体と異様に長い手足を持つ亜人間です。全体として蜘蛛に似た姿をしており、割りあいに人間の面影を残しているものや、類人猿のような風貌に変化したもの、本当に巨大な蜘蛛のような形状に成りはてた者など、様々です。

 彼らは森や山地で穴居生活を送っていた、日本最古の住民の退化したなれの果てです。彼らの中には戦に敗れて、さらに地の底へと逃れていく者たちがいました。特殊な環境への適応や近親相姦のため、彼らは現在の奇怪な姿へと変貌していきました。剣によって地上から逐われた彼らは、地上の人間に対して憎悪と嫉妬、怨念を抱いています。普段は森林や山岳の地下に張り巡らされた巣穴に潜んでいますが、時折、人間の世界に忍び入って、混乱や恐怖を巻き起こす事があります。また、不用意に彼らの領域を侵した者には、恐ろしい裁きを下すでしょう。

 まれにアトラック=ナチャアイホートといった蜘蛛のような神々、シアエガニョグタツァトゥグァなど地底に眠る神々に仕えていることがあるようです。また、食屍鬼のような地下に棲む怪物と共棲している場合もあります。

攻撃:土蜘蛛は通常の攻撃の他に、糸を噴き出して犠牲者を絡めとる事ができます。これは<組みつき>と同じ性質のものとして扱い、犠牲者は糸を振り切ることを試みることができます。糸による捕獲が成功した場合、土蜘蛛は次のラウンドで獲物に噛みついて血管に牙を突きたて、第3ラウンドから獲物の体液を吸い取りはじめます。
 キーパーが望むなら、土蜘蛛はPOT9の毒を牙に持っています。この毒はダメージを与えるだけでなく、CONによる抵抗に失敗した場合、1ラウンド後にけいれんや呼吸困難を引き起こします。毒牙を持つ土蜘蛛は、毒牙を武器として人間を捕らえることもあります。知能を保っている個体なら、毒をもっと効果的に活用するかも知れません。



土蜘蛛、闇よりの怨念
特性値ロール平均値
STR4D614
CON4D614
SIZ2D67
INT3D610〜11
POW3D610〜11
DEX3D610〜11
移動 10    耐久力 10〜11
平均ダメージ・ボーナス:+1D4

武器:鉤爪 35%、ダメージ 1D3+db
噛みつき 35%、ダメージ 1D3(+POT9の毒)
血を吸う 100%(糸と噛みつきの後で)、毎ラウンド耐久力に1ポイント
糸 55%、ダメージ 特殊

装甲:なし

呪文:POWが14以上ある土蜘蛛は、1D4種類の呪文を知っているかもしれません。呪文は主として大地に関わるものや、耐久力に影響を与えるものです。
正気度喪失:人間の要素を残している土蜘蛛を見て失う正気度ポイントは0/1D4、本当に恐ろしい怪物的な姿に変貌している土蜘蛛を見て失う正気度ポイントは1/1D6です。

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